2021年令和3年 テスラ株価格

2021年令和3年 テスラ株価格

テスラと同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)をめぐっては、今年もこれまでと同様に大きな話題を呼ぶ数々の出来事があり、テスラ株の評価が割れるのは、次に何が起きるかといった素朴な問いに集約されるかもしれない。

来週21日にS&P500種株価指数の構成銘柄に採用される米テスラの株式をめぐり、米ウォール街の見方が割れている。「テスラは正確にはどういう会社なのか」と「株価はどう評価すべきなのか」との意見だ。その結果、目標株価はゴールドマン・サックス・グループが780ドルなのに対し、JPモルガン・チェースは90ドルと大きく乖離(かいり)している。

テスラ株は一時8.4%上昇し上場来高値を更新。エバコアISIのアナリスト、クリス・マクナリー氏はテスラ株の投資判断を「ホールド」相当に引き上げた。「バリュエーションの混乱あるいはローテーション、呼び方はどうあれ、われわれはこの1年間テスラに関してひどく誤った判断を下してきた」と顧客リポートに記した。7日には、RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、ジョセフ・スパック氏がテスラ株についての判断を「完全に誤っていた」と認めている。

現在、テスラは時価総額で世界最大の自動車メーカーであるだけでなく、GM、フォード・モーター、トヨタ自動車、フォルクスワーゲン(VW)、BMWの合計を上回る価値がある。

2020年末にはインド市場への参入を目指す発言をしたテスラ。EV事業の進展と自動運転関連の動きで2021年はどのようにテスラの株価が推移していくのか、そして今年も「テスライヤー」は続くのか、気になるところだ。

しかし、S&P500種構成銘柄で時価総額上位となるテスラに注がれる視線は厳しくなる。自動車メーカーとはビジネスモデルが大きく異なるテクノロジー企業だけが享受する高いバリュエーション(企業価値評価)さえ大きく上回る水準のテスラ株をどう理解すべきか、投資家は苦慮している。

株価収益率(PER)では米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が14倍、米中の大型ハイテク株で構成するNYSE・FANGプラス指数が53倍であるのに対し、テスラ株は約1000倍となっている。

ニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラギュ氏は、テスラが25年以降、業界トップの利益率で年間200万から300万台を販売すると見込んでおり、時価総額2300億ー3500億ドル(約25兆2600億-38兆4300億円)、1株当たり約1100-1700ドルが正当化されると分析した。

【参考】関連記事としては「名言?迷言?自動運転、テスラのイーロン・マスクCEO発言5選 |自動運転ラボ」も参照。

空売り投資家ジム・チャノス氏は最近、自身のヘッジファンド会社キニコス・アソシエーツで5年間続けているテスラ株での「痛恨」のショートポジションを縮小させたと述べた。5四半期連続で黒字を達成したテスラの株価は今年、7倍余りに跳ね上がり、2010年の新規株式公開(IPO)からは1万8000%という驚異的なリターンを生んでいる。

つまりテスラの知財価値は特許価値ではなくブランド価値である。この結果は、テスラの巨大な時価総額が不安定であることを示している。

モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏は、テスラ株の投資判断を買いに相当する「オーバーウエイト/インライン」とし、目標株価を540ドルとしている。一方、JPモルガンのライアン・ブリンクマン氏の投資判断は売り相当の「アンダーウエート」で、目標株価は90ドルだ。

特許など明確に権利化されたものならばEV市場の拡大につれて価値が増大し、テスラの時価総額の維持・拡大に貢献する。ブランド価値は傷つきやすく、再生には多大な時間とコストがかかる。多額の広告宣伝費を使ってブランド価値を高めてきた自動車業界にあって、テスラのブランドはまだまだ不安定だ。

【参考】関連記事としては「テスラ、完全自動運転ソフトウェア「FSD」のサブスクスタートへ」も参照。

テスラは来週、四半期決算を発表する。21日の米株式市場では株価は一時7.2%高の547.23ドルに上昇。過去3カ月では2倍以上に値上がりした。

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