2021最新 内村航平技

2021最新 内村航平技

【メダル候補の心技体】体操男子の種目別鉄棒に出場する内村航平(32=ジョイカル)は、離れ技に至る過程で3つの車輪を使い分ける。H難度「ブレトシュナイダー」は大きく、G難度「カッシーナ」は勢い良く、そしてE難度「コールマン」は気持ち良く。基本動作を追究し、自身初となる種目別の五輪タイトルを手に入れる。

内村航平の4度目の五輪は思わぬ形で幕切れとなった。24日、体操男子予選の鉄棒。2016年リオデジャネイロ五輪まで5大会連続で日本代表コーチを務め、内村がプロに転向するまで5年ほど指導したコナミスポーツ体操競技部ヘッドコーチの森泉貴博さん(50)は「ミスなく演じれば、金メダルの可能性は十分にあった」と残念がった。

《最大のライバルはロンドン金の“鉄棒の神”ゾンダーランド》東京五輪で内村の最大のライバルは、エプケ・ゾンダーランドだ。内村が“鉄棒の神”と言うオランダの35歳は12年ロンドン五輪金メダル、世界選手権も3度制覇している。種目別W杯では同種目で1位となり、五輪切符を獲得した。離れ技を連続で実施するなどアクロバチックな演技が持ち味だが、出来栄えを示すEスコアでは内村が上回る。

日本のお家芸ともいわれる体操競技。実は技の発展にも日本人選手の活躍が関係しています。10点満点の採点方式だった時代、難度の最高点は3.4点。C難度の技を最高とする配点になっていました。ところが、昭和30年代の国際大会で、日本人選手がC難度にひねりなどを加えた技を披露。C難度を超える技として「ウルトラC」と呼ばれるようになりました。これをきっかけに、難度の高い技の評価を上げる声が高まり、採点方式の改正が行われるようになりました。そして現在の採点方式にたどり着いたのは2009年でした。

東京五輪へ第一関門に挑む体操内村航平の大技を鉄棒スペシャリストが徹底分析。ゴルフ松山に続け!渋野・金谷さらに新ヒロイン誕生。今日のプロ野球終盤にドラマが!

9日に町田市内で行われた聖火リレーの点火セレモニーで、小野さんは内村に「ぜひとも金メダルを獲って、日本の皆さまに喜んでいただくことを心から願っています」とエール。内村は体操ニッポンでは、小野さん以来の4大会連続の五輪出場となる。16年リオデジャネイロ五輪前に激励された経験があるキングは、「4大会連続が史上2人目で、過去にいたのはちょっと悔しい」と笑った。

内村が組み込む得点源の離れ技3つは、全て同じ技を“起源”とする。ベースになっているのは、バーを越えながら後方抱え込み2回宙返り懸垂の「コバチ」だ。冒頭の「ブレトシュナイダー」はコバチに2回ひねりを加えたもの。「カッシーナ」はコバチを伸身で実施し、1回ひねる。「コールマン」はコバチ1回ひねりとなる。バーから手を離し、次にキャッチするまでのわずかな時間、見る者はスリルを味わう。成否を分かつ技術は何か。内村が重視しているのは、鉄棒の基本動作「車輪」だった。
(1)ブレトシュナイダー 演技を始めてから12秒後、大技に挑む。「車輪で描く弧が、大きくなるような感じでやっている」。バーのしなりもコントロールし雄大な回転からH難度の大技につなげる。昨年9月の全日本シニア選手権で実戦初投入して以降、一度も落下せずに国内選考を駆け抜けた。
(2)カッシーナ 3つの技で唯一、姿勢は伸身。「車輪の勢いが違うことは、目に見えて分かるんじゃないですかね」。技をかける前の車輪で、下半身を大きく振って、反動をつける。フルパワーで体を空中に投げ出すことで、美しいG難度は成立する。
(3)コールマン ひねりが1回多いブレトシュナイダーの車輪と感覚は近いが、わずかに意識に差があるという。「この2つの車輪は見分けがつかないかもしれない」と前置きした上で、「ブレトシュナイダーよりもリラックスしてやる感じ」と説明。気持ち良く回った先に、E難度は余裕たっぷりに成功する。
3種の車輪を巧みに使い分けるため、周到な準備を行う。本番会場に入る前のウオーミングアップでは、上半身と下半身をつなぐ腸腰筋を入念にストレッチ。16年12月のプロ転向後からタッグを組む、佐藤寛朗コーチは「鉄棒にぶら下がって脱力した時に、大きく見えるかどうか」とし、「しっかり肩から抜けて、長く体が伸びている状態で(車輪を)大きく回すのがポイント」と説明した。
国内選考会の5演技は、現行ルールとなった17年以降の世界選手権金メダルの得点を上回り、6月の全日本種目別選手権の予選では世界最高となる15・766点をマーク。代表決定後の試技会で非公式ながら15・800点を叩き出した内村だが、五輪の鉄棒には苦い記憶もある。
12年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪は予選の鉄棒で落下。団体総合と個人総合の予選通過には問題がなかったが、種目別鉄棒の決勝には進めなかった。
1種目のみの出場となる東京五輪では落下は即、致命傷となる。まずは開幕翌日24日の予選を通過し、8月3日の決勝へ。五輪3大会連続の金メダルと、いまだ手にしていない五輪種目別のタイトルがターゲットだ。「目の前の試合を一つ一つ全力でやるという気持ちに変わりはない。満足いく演技を追求していきたい」。鉄棒の基本動作「車輪」から、黄金の軌跡は描かれる。(杉本 亮輔)
◇内村 航平(うちむら・こうへい)1989年(昭64)1月3日生まれ、長崎県出身の32歳。3歳で体操を始め、五輪初出場の08年北京大会で団体総合、個人総合で銀メダル。09~16年に個人総合で2度の五輪制覇を含む世界大会8連覇を達成し、16年12月に日本体操界初のプロに転向した。1メートル62、52キロ。
《Vなら84年ロス大会の森末以来》体操はこれまでの五輪で全競技中、日本最多の98個のメダルを獲得してきた。31個を数える金メダルのうち、最多は団体総合の7で、個人総合と種目別鉄棒が6で続く。64年東京五輪で日本選手団の主将を務め、「鬼に金棒、小野に鉄棒」と称された小野喬さん(89)は鉄棒で56年メルボルン、60年ローマと五輪連覇を達成した。
9日に町田市内で行われた聖火リレーの点火セレモニーで、小野さんは内村に「ぜひとも金メダルを獲って、日本の皆さまに喜んでいただくことを心から願っています」とエール。内村は体操ニッポンでは、小野さん以来の4大会連続の五輪出場となる。16年リオデジャネイロ五輪前に激励された経験があるキングは、「4大会連続が史上2人目で、過去にいたのはちょっと悔しい」と笑った。
日本勢の鉄棒の金メダルは84年ロサンゼルスの森末慎二から遠ざかっており、表彰台も04年アテネ銅メダルの米田功が最後となっている。
《最大のライバルはロンドン金の“鉄棒の神”ゾンダーランド》東京五輪で内村の最大のライバルは、エプケ・ゾンダーランドだ。内村が“鉄棒の神”と言うオランダの35歳は12年ロンドン五輪金メダル、世界選手権も3度制覇している。種目別W杯では同種目で1位となり、五輪切符を獲得した。離れ技を連続で実施するなどアクロバチックな演技が持ち味だが、出来栄えを示すEスコアでは内村が上回る。

成績は、種目別、個人総合、団体総合で競います。
1種目だけでも大変なのに、全種目で高難度の技を求められるのが、体操競技の難しいところ。当然のことながら、どの選手にも得意な種目と苦手な種目があり、全方位でトップレベルに到達するのは、とても稀有なことなのだそうです。内村航平選手が成し遂げた国際大会で個人総合6連覇の成績は、まさに前人未到の偉業。「体操史上最強」「スーパーレジェンド」などと称されるのも納得です。

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