2021最新 古川高晴 インタビュー

2021最新 古川高晴 インタビュー

「昨年のリオデジャネイロ・オリンピックのときの決勝では、韓国選手とは準決勝まで当たらない組み合わせだったんです。予選が終わったときにそれがわかって、ラッキーって感じだったんですね。そのとき、アーチェリーの組織委員会からインタビューを受けたんですけど、僕が“韓国の選手と当たらなくてよかった”ってしゃべったら、エーッと言われて(笑)。その人は、強い選手と戦って倒したいというのが普通だと思っていたんでしょうね。でも、これは確率の問題で、倒して上に行けるなら当然いいんですけど、なかなかそうはいかないですからね」

東京2020オリンピックのアーチェリー個人で銅メダルを獲得し、団体と合わせて2つの銅メダルを獲得した古川高晴選手。個人戦から一夜明けてインタビューに応じ、試合を終えた今の気持ちと、今後への思いを語りました。

古川は現在34歳だが、日本ではトップの座を守っている。力も必要だが、それ以上に技術や経験が重要になるこの競技では、古川の年齢の積み重ねは、プラスに働くのだ。ということで、古川の今の目標も2年後に迫った東京オリンピックなのである。

現在、古川は近畿大学に所属しながら、大学の洋弓部の部員とともに練習を行っている。どのような日々を送っているのであろう。

的を射る楽しさを覚えてからは、もう夢中になった。性格は負けず嫌い、努力家でもあったので自然と実力は上がっていった。高校2年のときにインターハイ出場を果たし、3年には国体で優勝までしてしまう。

「いや、大きかったですね。これまでにオリンピックと世界選手権ではメダルを獲ったことはありますが、アジア大会では初めてで、しかも金メダルですから。それに今、世界でのナンバーワンは韓国なので、彼らが出場する大会で勝てたということもうれしい。たとえば、僕が韓国国内の順位に組み込まれたとしたら、調子がよいときで20位、悪いときは30位ぐらいでしょう。実際に個人でも団体でも、韓国と日本が戦ったら、10回のうち1回しか勝てないぐらいの差がある。今回のアジア大会では韓国が先に負けていたので、彼らと当たらないで済んだ。当たったら、負けた可能性も大きい。僕もこれまでに何度となく対戦しましたが、勝ったのは数回ですから」

アーチェリーはトーナメント制なのだが、古川は常に韓国選手とできるだけ当たらないような組み合わせを願っている。1回戦、2回戦で当たってしまうと、なかなか上位へと食い込めない現実があるのだ。

古川は2004年のアテネ・オリンピックから、4大会連続でオリンピックに出場している日本の第一人者で、12年のロンドン・オリンピックでは銀メダルを獲得した。そして、今年8月に行われたアジア大会の、混合リカーブという種目で杉本智美とペアを組み、優勝を果たしたのである。

もちろん、古川もただ手をこまねいているばかりではない。自分と韓国選手との差がわかっているからこそ、しっかりとした目標を立てられるし、そのための練習も淡々とこなしていけるのだ。

選手から的までの距離は、70m(オリンピックの場合)。的は同心円状に黒、青、赤、黄などに塗り分けられている。中心部にある一番小さな円の直径は12.2cm。CDの大きさと、ほぼ同じである。実際にフィールドで、選手と同じ位置に立ってみる。目を凝らしているのだが、一番小さな円はまったく見えない。古川高晴はニヤッと笑った。

4大会連続でオリンピックに出場したアーチェリーの日本のトップ・古川高晴選手は、400~450本の矢を、毎日淡々と射続けることで、より再現性の高いフォームを手に入れようとしている。

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