2021最新 内村航平 プロダクション

「自分がダメでも、キャプテンだったからね」と言ったのは、1964年東京五輪男子体操主将で日本選手団の主将を務めた小野喬だった。「鬼に金棒、小野に鉄棒」と言われた通り鉄棒に強く、東京大会は33歳で4回目の五輪出場。今大会の内村と同じように肩を痛め「とても演技できる状態じゃなかった」と言う。

内村は2012年ロンドン五輪と16年リオデジャネイロ五輪の個人総合で2大会連続の金メダルを獲得。長く日本のエースとして君臨してきたが、両肩の痛みのため、鉄棒1種目に絞って東京五輪を目指し、個人枠で4大会連続出場を果たした。鉄棒では金メダルの有力候補だったが、予選で姿を消した。

内村は冒頭の三つの手放し技を成功させたものの、直後のひねり技で落下した。21日の本番会場での練習でも失敗した箇所だった。13・866点でこの時点で、上位8人が進む決勝進出を逃した。

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内村、まさかの落下! 悲鳴をあげた人も多かっただろう。団体、個人総合、種目別とフル回転した過去3大会と違って、鉄棒一本に絞った今大会。それが、一瞬で終わった。ぼうぜんとしながらも、一回りも違う後輩たちに気を使わせないように声をかける。これまで何度も奇跡を見せてくれた「キング」の信じられない姿に、涙が出た。

オリンピック3大会(2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロ)に出場し、個人総合2連覇を含む7つのメダル(金メダル3、銀メダル4)を獲得。また、世界体操競技選手権でも個人総合での世界最多の6連覇を含む21個のメダル(金メダル10、銀メダル6、銅メダル5)を獲得している。国内大会ではNHK杯個人総合10連覇、全日本選手権個人総合でも10連覇を達成。

日本体操界は、団体を大切にする。小野も遠藤も加藤も「最大の目標は団体金メダル」と言って五輪に臨んだ。メンバーを入れ替えながら世代交代を進め、勝ち続けた。「栄光への架け橋」の2004年アテネ大会の冨田洋之からバトンを渡されたのが「キング」内村。責任を自覚しながら、日本を引っ張ってきた。

東京オリンピック(五輪)は24日、体操の男子予選があり、個人枠で鉄棒に出場した内村航平(32)が落下し、決勝に進めなかった。4大会連続の五輪が終わった。

4年前から僕が思い描いていたビジョン。それは、プロという選択です。自分にしかできないことを実現したいという強い思いから、日本で最初のプロ体操選手として活動していくことを決めました。これから4年後の大会に向けて全力で競技力の向上を図りながら、現役のいまだからこそできることがあると考え、このタイミングで新しい領域へ踏み出します。僕がプロになり露出機会が増えれば、子どもたちをはじめ、より多くの方に体操の楽しさ、素晴らしさを知ってもらえる。そして、次の世代に世界トップレベルの日本の体操を伝えたい。そのためには、この活動を通じて広い視野を持ち、僕自身も体操への知識を深めるとともに競技者としてさらに成長したいと思っています。自分にしかできないこと。その目的を実現するために。これからも応援よろしくおねがいします。

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内村には、自分のパフォーマンス以上に体操界全体を俯瞰(ふかん)した発言が多い。「体操はほんと、マイナーなんで」と言いながら「盛り上げたい」と話す。後進にアドバイスし、その成長を喜ぶ。「歴史は大切」というだけに、頭には常に「継承」がある。