2021最新 上田綺世 ポストプレー

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

▼途中出場MF18 上田綺世 3(▲69分)目立った仕事はできなかったものの、明らかに相手DFはコンタクトの強さに手を焼いていた。背後を突く動きも繰り返していたので、田中や堂安がシンプルにそこに合わせても面白かったか。「何も仕事をしていない責任を感じた」とPK1本目のキッカーを志願、ホームのカシマで、しっかり成功させた。

ニュージーランドは2人目のリベラト・カカーチェ(20)のシュートがGK谷晃生(20)にストップされると、3人目のクレイトン・ルイス(24)もプレッシャーからかシュートを右上に外した。

先発で起用してもらうためにザーゴ監督にどうアピールするのか。上田選手は考え抜いたと言います。

ニュージーランドとのPK戦、日本は立候補した選手がキッカーを務めた。上田綺世(22)が右下に決めると、板倉滉(24)と中山雄太(24)はGKの逆を突いて左下に決める。

それでも後半32分の旗手怜央(23)のヘディングシュートはゴール枠に飛ばして欲しかったし、37分に上田がフリーで放ったシュートは超決定的だっただけに、ストライカーなら確実に決めて欲しかった。そうすれば90分で試合は終わったはずだ。

東京オリンピックのサッカー男子・準々決勝、日本代表がニュージーランド代表と延長120分間の激闘の末にスコアレスで終え、PK戦を4-2で制して、ロンドン五輪以来のベスト4進出を果たした。日本は8月3日の準決勝、スペイン代表と対戦する。

上田は後半にもポストプレーから三好のゴールをお膳立てしているが、大会前に足の付け根付近を傷め(肉離れ)、チームとは別メニューでリハビリを続けていた。

10 堂安 律 2(▽105分)上田への決定的なクロスなど随所で際立つプレーを発揮。それでも疲労の色濃く、切り替えのスイッチが入らなかったり、何度も強引に仕掛けてボールを奪われたり、全体の流れをもう少し俯瞰したかった。

PK戦が決まった瞬間、嫌な思い出が頭をよぎった。00年シドニー五輪の準々決勝、アメリカ戦だ。2−2で突入したPK戦で、中田英寿のシュートは左ポストを直撃して乾いた音を立てた。PK戦4−5で日本は敗退した。

それが、ようやくフランス戦ではスタメンで90分間フル出場。この試合で上田に欠けていたのはゴールだけだった。

それでも今季J1で2ケタゴールをマークした上田綺世(鹿島)や今夏に1年間プレーしたポルトガルから復帰した前田大然(横浜)ら実績ある面々が顔を揃えた。

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チームの勝利を第一に考え、貢献したいと話す上田選手。地元、茨城県出身として幼いころから憧れてきたアントラーズはことしで創設30周年を迎えます。この節目の年に優勝に貢献する。

攻撃陣が、例えば久保建英(20)が厳しいマークに本領をなかなか発揮できないでいると、そのフラストレーションが守備陣にも影響したのかもしれない。