2021最新 上田綺世顔

中澤 僕もディフェンダーの目線で言うと、上田選手のような動き出しのいい選手をマークする時は、常に視野の中に入れようとプレーすると思います。そうしたディフェンスの目線も見ているんでしょうか。

中澤さんいわく上田選手は、柳沢敦さん、鈴木隆行さん、興梠慎三選手、大迫勇也選手など、多くの優れたフォワードを輩出してきた鹿島の系譜を継ぐ選手。優れた“観察眼”と動き出しを武器にする22歳の、さらなる飛躍に期待がかかります。

上田選手の言う、相手を“観察”すること。これこそ、中澤さんが上田選手を高く評価するポイントです。ディフェンダーの意識が自分以外に向いた一瞬を逃さずに動き出し、パスにピンポイントで合わせるのが、上田選手のゴールの形。その為に必要なのが、相手ディフェンダーが次にどんな動きをするか、試合の中で常に観察することなのです。

上田 去年のリーグ戦は1敗1引き分けでしたが、いざ試合になったら順位ほどの差は感じませんでした。でも川崎はやっぱり勝負強かった。勝ち切る強さがすごいですよね。やはり優勝には粘り強く勝ちきることが必要なんだなと思いました。今シーズンはチームとして、粘り強さといやらしさで上位をキープして、最終的に優勝に持っていきたいです。

上田はヘディングと動き出しに特徴のある万能型。鹿島のザーゴ監督も「彼の得点感覚は前々から評価している」と太鼓判を押している。2019年時点では「大迫勇也(ブレーメン)の後継者候補一番手」とも評されたが、コパやE-1で決めるべきチャンスを逃し続け、世界の厳しさに直面。法政大学3年の途中でプロ入りした鹿島アントラーズでもケガや決定力不足に苦しんだ。

ゴールを探る手立ては打った。後半半ばにはFW上田綺世選手(鹿島)とDF中山雄太選手(ズヴォレ)を投入。左サイドバックで先発したDF旗手玲央選手(川崎)を左アウトサイドにシフトした。

上田 はい。試合の中で、意識的にプレーできる時間に相手について情報収集をしています。それが無意識のタイミングでそれが生きている、という感覚ですね。

7月31日の準々決勝ニュージーランド戦では途中出場。延長戦までの120分間では得点こそならなかったものの、迎えたPK戦では自ら1番手キッカーに立候補して見事に決めた。「あの状況(無得点でのPK戦)を作ってしまったのは僕なので。緊張はするだろうけど1番に蹴りたかった」と、ストライカーとしての意地があったことを明かした。

こうした陣容の中、やはり注目されるのはFW争い。2019年コパアメリカ(ブラジル)とEAFF E-1選手権(釜山)にA代表として参戦し、今季J1でも2ケタゴールを達成した上田を筆頭に、1年間のポルトガル挑戦を経て今夏に横浜F・マリノスへ赴いた快足FW前田大然、ジャガー・浅野拓磨(パルチザン)の実弟・雄也(広島)、そして追加招集ながらJ1で31試合出場4ゴールというまずまずの結果を残した一美和成(横浜FC)の4人がしのぎを削っている。

20歳の大阪育ちのGKは「120分、難しいゲームになったが、守備がセロで終われことがPKでの勝ちにつながったと思う」と話した。

4強入りし、メダル獲得に王手をかけているサッカー男子日本のFW上田綺世(鹿島)が、準決勝スペイン戦を前日の2日、オンラインで取材対応した。

その旗手選手が後半30分過ぎに、累積警告で出場停止のDF酒井宏樹選手(浦和)に代わって今大会初先発したDF橋岡大樹選手(浦和)のクロスにヘディングでゴールを脅かし、後半37分には堂安選手の右サイドからの中への折り返しを受けた上田選手が合わせる決定的な場面を作ったが、相手GKに止められた。

中澤 上田選手は、「ボールを持っていない時間」にディフェンダーの動き方やクセを良く観察していますよね。

それでも今季J1で2ケタゴールをマークした上田綺世(鹿島)や今夏に1年間プレーしたポルトガルから復帰した前田大然(横浜)ら実績ある面々が顔を揃えた。

0-0で延長に入った後も、日本は相手ゴールに迫る場面を作りながら得点を奪えず、延長のハーフタイム前後には相手にペナルティエリアに入られて危ない場面も作られたが、吉田選手やDF冨安健洋選手(ボローニャ)がブロックするなど、最後までタフな守備を貫いた。 そしてニュージーランド先攻で進んだPK戦。自ら手を挙げた上田選手をはじめ、立候補制で決まったという日本のキッカーらは自信と冷静さがうかがえる表情でPKスポットへ進み、1番手の上田選手が決めると、ニュージーランド2番手のキックをGK谷選手がブロック。