2020年令和2年 渡辺謙 藤枝梅安

「漢」は中国の基礎となった王朝です。今でも「漢民族」「漢字」「漢籍」など、「漢」が中国を代表する文字となっています。建国は紀元前202年で、日本は弥生文化が生まれるころで国とは言えない時代です。

藤枝梅安シリーズは鍼医者藤枝梅安が房楊枝職人彦次郎とともに、金で殺しを請け負うという物語です。4冊目からは剣客の小杉十五郎が暗殺に加わります。

「少し若すぎるかもしれませんが、体格だけは原作にピッタリのようですから」と渡辺謙本人も後に語っているように、その風貌は原作のイメージにかなり近い。それまで梅安を演じてきた緒形拳や萬屋錦之介、小林桂樹に比べると確かに、演じた時点での年齢は一番若いが、その若さも違和感はない。”渡辺謙・梅安”のお目見えとなる本作。生き別れとなった妹も登場するなど、深い闇の中を生きる梅安の生い立ちや人生観も分かる仕上がりとなっている。

昼間は腕のいい鍼医者として慕われている藤枝梅安(渡辺謙)。彼の夜の顔は、凄腕の仕掛人。金で殺しを請け負い、この世に生きていては毒になる者を人知れず消していく。そんな梅安はある晩、若き剣士・小杉十五郎(中村橋之助=現・中村芝翫)にある医者と間違われて斬りかかられる。その場は事なきを得るが、小杉が本来狙っていた医者が、元締・音羽の半右衛門(田中邦衛)から依頼された仕掛け相手とつながった。梅安は、仲間の彦次郎(橋爪功)と共に仕掛け相手=蝋燭問屋・伊豆屋長兵衛の身辺を探り始め…。